主な応用例
客室設備
2011年時点の世界中で所有されるジェット機の台数は、旅客機が15,556機、自家用機もほぼ同数でした。この数字は、今後15年間で2倍になると予想されています。さらに、ボタン1つで操作できる機能が増え、客室がもっと快適になると言われています。これは、信頼性が高く、限りなく軽量で、しかも強力な小型のモータが大量に必要になることを意味します。FAULHABER社では、飛行機分野を、販売戦略の次のターゲットと位置付けています。そう考えているのは、マーケットセグメントの責任者、Robert Varonier氏だけではありません。このトピックでは、電動化されたフライトの現在と未来について、Q&A形式でVaronier氏にお話を伺います。
ロゼッタミッション
彗星探査機ロゼッタは、2014年5月末にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)の周回軌道に入り、8月には彗星に最も接近して地表の状態を撮影し、着陸機「Philae」の着陸の準備に入りました。2014年11月12日には重さ100キロのフェラエが彗星に無事着陸して調査を開始しました。この着陸機は、この彗星で太陽系の成り立ちと歴史を解明する為に、宇宙の真空と極低温の過酷な環境に10年間挑戦する、FAULHABERの14基の駆動ドライブシステムが搭載されています。
ヘキサポッド
太陽から100万キロメートルも離れているコロナの温度は、なぜ太陽の表面温度より高いのか。宇宙には現在でも解明されていない謎がたくさんあります。2017年に軌道に乗る2基の衛星が、ミリメートル精度で編隊飛行し、この謎を解く鍵を見つける可能性があります。片方の衛星が太陽光を遮蔽する事により、その間にもう一方の衛星が遮光状態のコロナを観察調査します。欧州宇宙機関(ESA)の技術者は、この衛星に高精度の測定器を取り付けるためにヘキサポッドを使用しています。南フランスに拠点を置くハイテク企業SYMETRIE社が製造したヘキサポッドは、FAULHABER製モーターで駆動します。
制御ロケット用燃料弁
宇宙開発機関では予算が削減される中、民間企業によるロケット打ち上げにますます期待を寄せています。現在数社が、各種の観測機器や実験装置を打ち上げることができる、信頼性の高い、さらにコストバランスの良い打上げ機を提供しています。
コンパクトスペース
NASA探査プロジェクトでの磁場測定センサにステッピングモータ使用
小型で大きなパフォーマンス、マイクロデバイスは多くのアプリケーションに必要とされています。軽量で長期間に耐え得る信頼性はとりわけ宇宙探査に役立ちます。