主な応用例
センサ・スクリュードライバ
器用な人は、感覚に従ってねじをどれだけ締め付ければよいか直感的に分かっています。趣味の世界であれば、この程度で十分です。一方、工業生産では、耐用年数まで最終製品が確実に機能することを目的としているため、はるかに強く確実なねじ固定が求められます。
インクジェット・ラベリング・システム
このケーブルの再接続先はどこですか?事業者はこの問い合わせに対処する余裕がありません。設置の10年後であっても、気象システムの電源用ケーブルなのか、組み立てラインの安全回路の電源用ケーブルなのかが、配電盤内で一見して分かるようでなければなりません。
Weidmüller社(本社:ドイツ・Detmold)は、特にこの点を保証するマーカーシステムを開発し、製造しています。ワイドミュラー社のインクジェット・ラベリング・システム「PrintJet ADVANCED」は、ラベリング用に金属とプラスチック(色付き)の両方に印刷できる唯一の装置です。FAULHABERの2台のモータが印刷ユニットと定着ユニットを通る材料の精密搬送を担っています。
電動剪定鋏
マウス腕(腱鞘炎)やテニス肘を患っている人は、医学的にRSI(反復運動過多損傷)として知られる、痛みが伴い永続的な症状であることをよく知っています。わずかな動作でも、何千回と繰り返されると、筋肉や腱、神経に長期的に損傷を引き起こす可能性があります。マウス腕がコンピュータの操作による障害であるならば、無数の枝や若芽を刈り取らなければならないワイン生産者や果樹生産者の同種の障害を「剪定腕(腱鞘炎)」と言います。
5軸CNCユニット
メカトロニック・コンポーネントにおいてさえ、コンポーネントをできる限り小さくコンパクトに作るという明らかな傾向があります。そうすることで、原材料とコストの両方で節約が図れます。メカトロニック・コンポーネントの生産でさえも節減が可能です。新たな小型5軸CNCマシンにより、複雑な小型部品の生産がより容易になりました。マシンサイズは小型であるにも関わらず、ブラシレスマイクロドライブを使用することにより、以前は大型システムの領域であったすべての特性を提供できるようになりました。
適応型ワイヤフィーダー
自動はんだ付けや溶接には、様々なプロセスがあります。はんだ付け、誘導加熱ろう付けあるいはレーザー溶接であろうと、溶接材料(ワイヤ)の多くは線材として供給されます。しかし、まさにここに難しさがあります。システムは常に同じ長さの溶接材料を、プロセス中に線材を振動させたり、曲げたりすることなく、正しい送り先に届ける必要があります。制御されたマイクロモータ駆動によって、新しい自動ワイヤフィーダーは、この問題に対して信頼性の高いソリューションを提供しています。
ソーラーウェハ製造
現代のマイクロエレクトロニクスや太陽光発電はコーティングされたシリコンチップに「依存」しています。最も費用対効果の高い製造方法は、シリコンウェハとして知られている大型のユニットから単体のトランジスタ、CPUチップ、太陽電池を切り出すことです。そのためには、高純度のシリコンウェハを様々な物質で正確かつ再生可能な方法でコーティングする必要があります。関連する反応に対して、厳密に規定された条件を活かすために、このプロセスには特殊な水平加熱炉が使用されます。高性能で信頼性の高い最新のマイクロドライブシステムは、加熱炉内でのパイプの出し入れ、加熱炉ドアの開閉などの支援設備に最適です。
ウィンドーワイパー
化学、調剤、生物工学における多くのプロセスは自動制御されています。とはいえ、反応炉内で起きていることを見たい場合がよくあります。反応槽の多くは爆発の可能性がある区域に設置されているため、そこには特別な要件が適用されます。Papenmeier社のルミグラス部門はサイトグラス組立の専門部署です。
監視カメラシステムなどの自動装置は鮮明な視界を確保するために、ガラスの洗浄工程も自動化される必要がありました。防爆性マイクロモータを使用するウィンドーワイパーはサイトグラスの必要な透明性を提供します。
秤量システム
小さな製品の秤量を高速で大量処理するためには、関わるすべてのコンポーネントの並外れた精度が要求されます。信頼性の高い処理を保証するためには、ほんのわずかなズレであっても最高レベルの正確さで検出する必要があります。これには、被測定物の供給と取り出し時の高度な同期精度が求められます。工業規模の要件自体はさらにいっそう厳しいものになっています。コンベアベルトも駆動装置のいずれも、摂動振動を引き起こすことが許されません。精密に制御された滑らかな正弦波整流のDCサーボモータは、そのような困難な作業に最適なソリューションです。
リニアポジショナー
小型化の要求は高まっています。エレクトロニクス、機械工学、生物学の各分野でも、特に超小型構造物の寸法精度に関して、高い要求が求められています。サブミクロン・レンジの構造物において信頼性の高い測定を行うためには、専門家の技術知識が不可欠です。つまり「大型のシステム」を縮小された標準的なソリューションをそのまま採用することはありません。リニアポジショナーは、ピエゾ・アクチュエータによって測定プローブの下の微細な高低差の測定を可能にする長い間信頼性の高い方式でした。それはナノメートル・レンジでも信頼性の高い測定を行うことができます。しかし、リニアポジショナーの弱点は、駆動力が弱く、送り長さが限られていることです。共通スピンドルに搭載された高精度のピエゾ回転式駆動装置と組み合わせた高速DC駆動装置で構成される特許を取得したシステムは、この難題に対するソリューションを提供しました。今では、測定ポイント素早くに到達し、長い位置決め距離で最大分解能において最低速度での送りにより実現することができます。
圧力脈動
油圧システムの圧力脈動は妨害ノイズを発生させます。同時に本体や流体に起因する音は、油圧システムに負荷をかける可能性があります。その主な原因は、油圧(容積型)ポンプです。そのため、たとえば自動車の燃料噴射ポンプでは試験を行い、関連システム内で滑らかに動作するか調べる必要があります。2000barまで必要な圧力が急上昇する間に圧力脈動が急激に増加し、管路の終端でそれが反射される可能性があります。そのような反射がポンプの実際の脈動の正確な測定を妨げます。小型モータによって駆動される油圧緩衝レジスタが、そのような反射を防ぎ、正確な試験装置の測定を可能にします。
レーザー溶接
薄いシートの結合はレーザーの応用技術により可能です。半田や溶接の接合部は非常に細く正確に、そして耐久性が必要です。特定のポイントに高エネルギーをあてることにより溶接のスピードが非常に高まりますが、この性能技術にはレーザーの高精度の位置制御が必要となります。機械的検知による新方式は最適な位置決めと迅速なセットアップを可能にします。
ヘキサポッド(微小位置決め技術)
機械式、電気式、電子式のコンポーネントの小型化は、駆動技術分野における研究開発活動を特徴付ける主要傾向の1つです。小型でかつ高出力のモータは、自動化技術に新たな機会を開拓することができます。小型駆動システムからかなりの恩恵を受けている領域の1つに、マイクロポジショニング技術であります。これはさまざまなアプリケーション分野において高精度な作業ができるよう設計されています。マイクロポジショニングには、サブミクロン・レンジの分解能と、わずか数ミリから数百ミリまでの経路による基本動作を含まれています。
フライング・プローブ・システム
電子回路の自動試験設備において、従来の針床アダプタを使用する位置調整がいよいよ難しくなってきています。高い集積密度と短くなる製品のライフサイクルにより、アダプタの初期投資額を回収することが困難になっています。それに代わる方法として、試験プローブを様々な試験パッドに移動する、いわゆるフライング・プローブ・システムがあります。プローブの高い柔軟性により、試作機の自動テスト、製品の市場投入段階において、針床アダプタにかかる費用が発生せず、また、比較的少ロット多品種な製品における対応を可能にしました。フライング・プローブの開発の進展に貢献した要素の1つは高い機能性とパワーを持ち、また極めて狭いスペースでの動的応答性を発揮することのできる最先端のDCサーボモータでした。
プリンタシステム
その色は正しいですか?
FAULHABER社の最新版小冊子「FAULHABER info」の初版はタワー状の印刷機器から文字通り「印刷したて」が一部ずつ現れ、巧みな動きで山積みになった完成版が排出されます。
一般的な照明を使用して、最初に印刷し終えた紙と色見本とを専門家の目でチェックします。
最初の印刷は満足のいくものでした。 しかし出版用の最終版印刷を開始する前に、再度色の再現を正確に見極める必要があります。
カッティングプロッター
今日の製品のほとんどすべてに出荷や取り扱いのための保護包装が必要です。厚紙や段ボールなどで数多くのカスタマイズされた設計ができるため、紙は材料において第一の選択肢です。試作モデルは、実際に新しいデザインの設計と機能性を迅速な検査することが不可欠です。
手作業で製造するのは費用がかさみ、かつ精度に問題がありました。そこで、ハンディーなカッティングプロッターがオフィス用に登場しました。この最先端のオールラウンド加工機は、CADデータから直接最終カットサンプルを作成します。