主な応用例
防護マスク・人工呼吸器など医療現場での採用事例集
今尚、世界中で猛威を振るい続けるウイルスCOVID-19ですが、その現場最先端で戦われる皆様がいらっしゃいます。以前より、その低消費電力、静音、高精度という特性を活かし医療機器向けに採用が多いFAULHABER社のモータですが現場の皆様を応援できるよう、各国でモータ用途が拡大しております。
保育器内の空調管理
未熟児で生まれた赤ちゃんは子宮内での発育が十分ではありません。発育不全の赤ちゃんを守る環境を提供するのが保育器です。トルコのアンカラを拠点とする医療技術専門企業のTende Elektronik社はこうした保育器を提供していますが、同社の保育器はFAULHABERのファンモータを使用して保育器内の空調を管理しています。
インスリンポンプ
糖尿病は今日最もよくある疾患の1つです。間に合ううちに治療しなかったり、誤った治療を行ったりすると、心臓、目、腎臓などの重要な器官が深刻な損傷を被る可能性があります。FAULHABERのマイクロモータを使用するインスリンポンプであれば、慢性疾患患者が治療を最適に管理できます。
分析装置「Gyrolab xPlore?」
研究者たちは、いわゆる生体を用いることで、健康な組織を傷つけずに癌細胞ともうすぐ闘えるようになると期待しています。この新しい活性成分が異常細胞固有の分子特性を識別し、異常細胞を組織的に破壊するのを助けます。多くの薬剤候補を検査して、各種の癌に対してカスタマイズされた生体を明らかにする必要があります。
オートメーションラボ
分析ラボで日々数えきれないほどの試料が試験されています。この分野の自動化のメリットは言うまでもありません。より早く結果を出し、高スループットを達成し、エラーを軽減し、人件費を削減することができるようになります。スムーズな運用を確実にするためには、ドライブ装置にとって高い動力性能と精度がかなり非常に重要です。FAULHABERでアイフア・ホン(Aihua Hong)博士が担当するこの市場セグメントの要件と進展について、博士からお話を伺いました。
麻酔装置と換気装置
しないで済むに越したことはない経験は数多くあります。全身麻酔と人工呼吸による手術は間違いなくそのうちの1つです。これまでの世代と比べると、過去数年間で医療技術が驚異的な速さで進化しているため、私たちにとって大きな強みになります。麻酔装置と換気装置は、こうした進化によって手術に必要な麻酔をより安全で体に優しいものにするのに大いに寄与しています。これらの要求の厳しい装置にとって、完璧に調整したドライブソリューションが重要な役割を果たします。
筋電義手
靴ひもを結ぶ、シーツをたたむ、ポテトチップスの袋を破って開ける。片手だけで行うことが難しいことを書き連ねたリストはまだまだ続きます。先天性切断者または事故で手を失った人は、こうした障害に日々直面しています。毎日の生活をもっと楽にするために、英国企業のSteeper社は、ビーバイオニック筋電電動義手を開発しました。FAULHABERの強力な小型モータが、義手で難なく素早くしっかりと掴み、常に握力を維持することを可能にします。
歯内療法
歯内療法または歯内療法学は専門的な歯科分野です。最も一般的なのは、歯髄(別称「歯の神経」)に炎症がある場合に施す歯根管治療です。これは皆さんの多くがご自分で体験することになるものです。この治療では、歯科医が「神経」を抜き、歯根をきれいに清掃して消毒し、詰め物を装着します。歯を温存し、患者ができるだけ長く痛みを感じない状態を維持できるようにしなければならないため、治療には慎重さが求められ、決して簡単なものではありません。現在は、新しい知識、手法、装置のおかげで、患者の不快感を最小限に抑えた形でこの難しい歯根幹治療が行えるようになりました。最新のモータ技術がこの進化に大いに寄与しています。FAULHABERのDCマイクロモータが、歯科治療において更に広まりつつある新しい歯内療法用装置を牽引しています。
人工義手「LifeHand(ライフハンド)」
物を傷つけたり落としたりせずに適度な力で握る、ものの形や質感を触って感じる。とくに考えなくても1日に何百回もやっていることですが、こうした動作は一連の複雑な流れを伴います。人工的にこの一連の流れを再現することは実に難題ですが、研究者チームはFAULHABERのマイクロモータの力を借りて、「LifeHand(ライフハンド)2」プロジェクトで初めてこの難題の克服に成功しました。
タトゥーマシン
ここ数年で、タトゥーが一般的に受け入れられるようになってきました。ドイツだけでトゥーを入れている人が約500万人います。女性も、目や唇に半永久的な輪郭を施すパーマネントメイクアップ(いわゆる「アートメイク」)で美しさを強調するようになっています。これがFAULHABERと一体どのような関係があるのでしょうか?実は、タトゥーやパーマネントメイクアップに使用される便利なマシンには、シュナイーヒで生産されているDCマイクロモータが搭載されているのです。
試料分配装置
医療ラボにおける診断の自動化:予防健診時、手術前、あるいは診断を受ける目的で、ほとんどの人が患者として医師から血液や尿の検査試料の提出を求められたことがあるでしょう。試料は小さな試験管に入れられ、ラベルを貼ってラボに運ばれます。数日後、患者として結果を知らされます。それによって、血液、血糖、肝臓、腎臓の数値がわかります。とはいえ、私たちの健康状態を解析するこのラボはどこにあり、まさにどのようなことが行われているのでしょうか?
TMSロボットアシスタント
脳の各部位のシミュレーション:経頭蓋磁気刺激法(TMS)は、集中的な強磁場を利用して大脳皮質の領域に刺激を与えたり抑制したりなどして行う一種の治療です。特定の神経性疾患や心因性疾患に対し代替治療として実施できるため、非侵襲的で痛みを与えないというメリットがあります。
ViKY(内視鏡視野制御)
侵襲を最小限に抑えた腹腔鏡手術を支えているのが高感度ドライブテクノロジーです。最新の医療技術が手術の安全性を高め、従来の手術方法から患者への負担が少ない手術への転換を可能にします。
血圧測定
危険なレベルの高血圧は、今日のテンポの速い日常では診断未確定であることが多々あります。長年の間、未治療のまま放置すると、あらゆる二次疾患を引き起こし、治療費も莫大となる可能性があります。最適な診断をして適切な薬剤投与量をするには、比較的長期間の血圧モニタリングが欠かせません。新しい小型測定装置は、患者の日常生活を妨げずに広範囲にわたる長期的モニタリングを容易にします。装置に内蔵された最新のマイクロドライブが、必要な電子コマンドを機械的に実行させます。
薬ディスペンサー
新しく開発された薬ディスペンサーが生活をはるかに楽にします。インテリジェントな自動ストレージ・分配・ディスペンス装置のおかげで、手作業が不要になります。この装置は、処方量に合わせてすぐに選べる「買い物カゴ」を提供します。分配メカニズムの一部として使用される強力ながら省スペース化を実現するマイクロモータが、このイノベーションを可能にしています。
診断用・治療用カプセル
最新機器や装置は電力を必要としますが、電気は少量しか蓄積できません。有線による電力供給が望ましい場合でも、ケーブルが邪魔になることが多々あります。1つの対策は、電磁誘導または電波をベースとした装置を使用することです。しかし、こうした装置はメリットよりもコストの方が大きくなることがほとんどです。「電力の自由化」による新しい送電方法が効率性と省スペース化の面で新しい基準を設定しつつあります。要件に応じて継続的または断続的に、産業用アプリケーションや技術的装置内のアクチュエータやセンサに便宜的かつ低コストで電力を供給します。
XYZマニピュレーター
「相手の腹を探る」と昔からよく言いますが、一部の医療科学者は、神経細胞の観点からこの言葉を文字通りに受け止めてきました。個々の神経細胞やすべての神経群の複雑な相互作用は、基礎研究においてますます実践に関連する分野へと進化してきました。この分野で取得されるデータは、人工四肢の制御インターフェースの利便性を向上させ、新しい治療法を用いてパーキンソン病などの神経疾患の影響を軽減する助けになります。この分野でも、最新の小型モータが成功の鍵となります。モータは、神経細胞のマイクロメートルの世界において重要な前提条件となる最小スペース要件を満たす形で、再現可能かつ正確な動作を表現します。
制御義足
「足の切断などによる四肢の損失に対処する技術的な方法を見いだすことに関しては、2つの重要な点に配慮する必要があります。まず、人が動き回ることを可能にする完璧な「装置」を開発するには当然ながら長い時間がかかりました。次に、人は習慣の生き物であるため、慣れ親しんだ方法で動き続ける傾向にあります。木製の義足から最新素材を使ったハイテクの身体補填具まで、これまで試されてきたすべてのソリューションは、純粋に受動的な方法で機能してきました。これらの装置すべてに共通することは、動作時に機能が変化しないことです。しかしながら現在、マイクロプロセッサで制御された身体補填具の使用を中心とした新しいソリューションが開発されています。本来の四肢のように、その場の状況に合わせて自動的に反応します。インテリジェントな制御技術と融合された軽量マイクロモータが自然な動作に酷似した方法で歩けるチャンスを提供するため、安全と快適性の両面で利用者に明確なメリットを実現します。
血流スキャナ
酸素と栄養素を提供する適切な血液供給は、生きた組織に欠かせません。そのため、血流が悪いと体のどこかに問題があるという兆候が必然的に現れます。多くの場合、簡単な皮膚検査や組織検査でこうした診断を十分に行うことができます。新たに開発された血流測定装置は、この点において、作られた真の目的を示すことができます。レーザービームが組織を通じて患者の血流をスキャンします。ステッパーモータがレーザービームを機械的に配置するよう動作します。センサ装置はこのようにして、極小のスケールで再現可能な結果を提供できます。この分野の用途に関しては、正確なステップサイズ、適切な低バックラッシュ低速ギア、効率的な制御、耐久性、そして何にもましてシムライン設計が成功に欠かせない前提条件となります。
ラボ用分析装置
血液型検査や抗体検査など、医療ラボのルーチンワークにおける多くの標準的な作業が、部分的自動化とスタッフレベルの増加を伴う追加手作業を通して実施されています。最先端のラボ用分析装置を使うと、時間と人員をかなり削減できます。装置の特殊な設計が、スタッフ数の削減と安全レベルの向上を実現しながら、ラボワークの継続性、迅速性、信頼性を保証します。装置が機能面と評価性能面における一般的な安全要件に適合していることは言うまでもありません。分析ユニット、コンピュータ、ドライブは医療での長期使用という課題に対応しています。
マイクロケラトーム
現在、頭からつま先まで体全体を網羅する手術方法が数多くあります。目の手術は、今では標準的な手術になりました。レーザー装置などの最先端技術が普及しています。すべての器具と装置は精密性と信頼性を兼ね備えていなければなりません。
血糖値測定器
糖尿病を患っていても普通の生活を送る。これはもはや希望ではなく現実となっています。ここ数年の進歩によって、現在の糖尿病患者は自分の血糖値レベルを検査し、その結果に合わせて薬剤を調整できるため、自立性とQOL(生活の質)が向上します。
小型ヘキサポッド
6自由度の高精度小型ヘキサポッドは脊椎手術のガイダンスアシスタントとして使用されています。骨装着式装置「SpineAssist(脊椎アシスト)」が、開窓術と最小侵襲手術の両方において、脊椎(脊柱)安定化を図るためのインプラント配置時に外科医を正確に導いて最大の精度を実現します。小型ヘキサポッドとは別に、装置にはX線CT自動画像処理機能や、一連の剛性骨固定クランプとプラットフォームを搭載した術前プランニングソフトウェアも装備されています。